2011.11.25

『呪われた町』ふたたび

呪われた町 (上) (集英社文庫) 呪われた町 (下) (集英社文庫)
なんだか知らないうちに復刊されていました。スティーヴン・キングの初期の傑作『呪われた町』であります。
1974年デビュー以来、ホラーの巨匠としてアメリカ文学界に、一定の地位を築きつづけるキング氏。この作品を高く評価するファンは多いと思いますね。
内容はぶっちゃけ言えば、「吸血鬼の小説」です。なんとも古典的なテーマだとお思いでしょうが、キング氏の手にかかると、これがまたホント怖いのですよね。
と言っても、伝統の設定を外したものではまったくありません。アメリカの田舎町に、正体を隠した吸血鬼がやってきて、町の人をどんどん仲間に引き入れ、侵略に気づいた他の人たちが勇気をふりしぼって対決する、、という王道な話しかと思います。
 
私もちろん旧版で読んでますけれど、そそられて買ってしまいます。パラパラとめくってみたら、やっぱりおもしろくて、ページを繰る手が止まらない状態になってしまいますね(笑)
個人的にもキングの怖い三大小説のひとつだと確信しています。(あと二つは『シャイニング』と『ペット・セマタリー』。とくに『シャイニング』は『IT』と並んでキング最高傑作かと)
キング氏もあまりに多作なんで、興味を持っても、いったいどれから読めば良いんだ、、と思われる方もおられるでしょうね。
映画で有名な『スタンド・バイ・ミー』とか『ショーシャンク(の原作)』などは読みやすいですが、もっと違う色のものを、、と思われたら、いよいよこういう怖いヤツに当たってみて下さいな。

2011.04.30

キング新作キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!


どきどき。
 

おー。
 

おおおー。
しかし未読本あるし、夏には読みはじめられるかな・・。
アンダー・ザ・ドーム 上 アンダー・ザ・ドーム 下

2010.04.10

夜がはじまるとき

4167705826 夜がはじまるとき (文春文庫)
Stephen King
文藝春秋 2010-01-08

by G-Tools

はいー、和訳キング最新の短編集です。6編納められています。
ちょっぴりきゅんとする夫婦愛ものや、もうB級この上ないホラーなど。バラエティ富んでますね。
中でも冒頭の「N」は惹かれますね。ジョニーという精神科医が語り手の小説で、Nという名の患者を診た記録がその内容になっています。
Nは、物の数を数えたりしていないと落ち着かない、強迫神経症の患者。なぜ落ち着かないかというと、そうしていないと、得体の知れない闇の存在に地球が侵略されてしまうからだと信じ込んでいるのです。
ジョニーは診察をしつつも、そのNの妄想に興味を覚え、Nが「あそこにはぜったい行ってはいけない」と言う場所を訪れてしまいます。
そこでジョニーが見た光景とは。
その光景を見てしまったジョニーに降りかかる悪夢とは。
 
うーん、いかにもキングなホラーファンタジーです。長編と違って短い分、エッセンスが凝縮されている感じです。
そしてこの本。最後の解説に、なんと本好き女子マンガ『今日の早川さん』特別出張版が。
ホラー好きキャラの帆掛さんが主人公の早川さんにキングのオススメ「とくに怖い3作品」を教えるのですが、それが『呪われた町』と『シャイニング』と『ペット・セマタリー』
おお、これ、私もほんとうにその通りだと思うよ!
私、なんとなくこのマンガの存在知ってましたが、こんなのとは知りませんでした。おもしろいよ。

2009.10.13

悪霊の島

悪霊の島 上 悪霊の島 下
 
さてさてスティーヴン・キングの新作長編です。
帯には「恐怖の帝王、堂々の帰還」という惹句が。久々の長編恐怖小説ですね。
 
一代で富を得た建築会社社長のエドガー。彼は不慮の事故で右腕を失い、精神的にも不安定な生活を余儀なくされていました。
臨床心理士の勧めに従い、彼はフロリダの孤島にひとり移り住みます。そこで彼は不思議なパワーを持つ絵を描き始めますが、それには、海に太古より巣くう凶悪な存在の招きがあったのです。
 
私が勝手にキング最高傑作とする『シャイニング』に似て、邪悪な幽霊に生命を脅かされる物語ですね。
『シャイニング』は、舞台が真冬の大雪に閉ざされたホテル内だけなのに対し、こちらは暑い春のフロリダで、砂浜や海もふくめた開かれた舞台という違いはあります。
絵の素人だったエドガーが、何かに憑かれたように描きまくる絵画がストーリーのポイントですね。それは悪霊が描かしめたものであり、その絵を通じて、エドガーやその家族、または友人たちに次々と危害が及んでいくわけです。
最愛の娘まで殺され、ふつうなら失意のどん底から這い上がることも困難かと思うのですが、強靱な意志と頼もしい仲間の手助けもあって、彼は悪霊に対抗していきます。
 
うーん、やっぱりキングはこういう話しの方がいいね(笑)
恐ろしい超自然存在が出てくるのは、『シャイニング』や『呪われた町』や『ペット・セマタリー』などの傑作群とおなじ。ただ、上記3作品のように心底怖いというよりは、どちらかというとじわじわ来るよう。「ホラーはファンタジーの一種」と言われるけど、今作品も怖いめのファンタジーを読んでいる感はありますね。
キングの芸術観に触れられたり、最後にはちょっとほろ苦いエピソードもあったりして、巨匠健在をまざまざと見せられました。
次はさらに長編の『ドームのもとで』発売を待ちますー。

2009.09.21

夕暮れをすぎて

4167705788 夕暮れをすぎて (文春文庫)
Stephen King
文藝春秋 2009-09-04

by G-Tools

キング久々の短編集です。中編ほどの長さからごく短い小品まで、7編が納められています。
キングの真骨頂はやはり長編にあるものとは思いますが、短編も捨てがたい、、というか、短編にしかない強い魅力も感じますね。
 
たとえば、この3つが印象に残りました。
愛娘を亡くし、しかも離婚係争中の主人公女性が、父親の別荘に移り住んでから出会ってしまった悪質な犯罪の罠 『ジンジャーブレッド・ガール』
わりと往年のキング節でしょうか。サイコな殺人者と、強ーい女性との戦いです。
高いコレステロール値を指摘され、ダイエットを決意したイラストレーター。ところがエアロバイクに乗るたび催眠状態に襲われます 『エアロバイク』
B級キングの面目躍如ですね。過ぎたるは及ばざるがごとし、という話しです。
9.11の日、たまたまワールドトレードセンタービルにある職場に行かなかった主人公。彼のもとに、テロで亡くなった元同僚が使っていた持ちものが現れます。『彼らが残したもの』
あのテロ事件にキングが言及する、これは特筆すべき作品だと思います。内容は『アトランティスのこころ』を思わせるような、きゅんとする物語です。
 
長編にあるような壮大なテーマこそ見られませんが、その場の状況を丹念に追うその筆致には圧倒されますね。キング健在を印象づけて、ファンとしてはうれしいですー。
このあとは長編がひとつ、その後、この短編集の後半部が日本で刊行される予定です。さらに今秋には、アメリカでかなり大部の作品が発表されるそうで、まだまだ楽しませてもらえますー。

2009.09.12

秋雨だわ

今日の京都はときおり強い雨の降る1日でした。
ビートルズのCDをかけておシゴト行きつつ、何とはなしに思いにふける1日でもありました。もっと、ひとの役に立てる人間になりたいなーって(笑)
 
   
妻実家から梨が届きました。今年は甘めで美味ですわー。
 
   
スティーヴン・キング最新刊は短編集です。キングやっぱりおもしろい。
愛用の文庫カバーは、鬼太郎グッズです。

2008.12.17

たら本 第47回「この作品をこの人の声で聴きたい」


ごぶさたしておりますたら本参加です。
主催は慧さんです。こちらもごぶさたいたしております。
今回はお題のとおり、作品を選んで、しかも、それをどなたに読んでいただくか、、まで考えねばなりません。
うーん、でも、ある程度誰でもご存じの方でないといけないですよね。うちのとなりに住むおばちゃん、、なんて書いても「誰やねんそれ!」 この前テレビで見た、うちの弟に似てるおっさん、、なんて書いても「だから誰やねん!」ですしね(笑)
さてさて、そんなうわごとは放っておきまして作品選びでありますが、ここはやはり慧さんに敬意を表してキングさんで。

(さらに…)

2008.10.14

リーシーの物語

リーシーの物語 上 リーシーの物語 下
いやー読みました。現在のところ、和訳されたキングの最新本。いやー、時間かかった。

全米に名をとどろかす有名作家が病気で亡くなって2年。残された妻リーシーには、まだ死別の癒えない心の傷にくわえ、精神疾患(?)に病む長姉と、夫の未公開文章を執拗に付け狙う危険人物、、という問題があった。
遺品を整理するうち、自分のまわりに夫が残したメッセージが隠されていることに気づいた妻は、夫の戦慄すべき過去の秘密を知り、かつ、自分への愛情をふたたび知るようになった。。

という感じでしょうか。
上巻がね、なかなか進まなくて、正直そんなにおもしろいと思わなかったけど、下巻は一気に読ませますね。たぶん、ストーリーに対して、ちょっと文章長すぎるかも。。
舞台は2つあって、日常の世界と、『タリスマン』の「テリトリー」を思わせる異世界。そこは善も悪も、幸も不幸も、日常のレベルを超えて極端なことが起こるようなところです。いかにもキングの舞台設定ですね。
ここでの異世界、、というのは何かの象徴だと思うのですが、人生で起こりうる不条理な不幸や、逆にどんな傷も癒す生命の力、、みたいなものかな。亡き夫は子どものころからそこへ行き来し、つらい日常からの逃げ場にしていたようです。リーシーは、初めは夫の力を借りて、後には自力で訪れ、夫との信頼関係をさらに固いものにしていきます。
その異世界の力を使って、リーシーは現実に起きているトラブルを解決しようとしますが、最後には日常の世界に戻ってきます。そこが、読んでいてほっとさせます。
リーシーにとって、その異世界での経験は、夫との思い出がこれから生きていく勇気へと変わるきっかけだったのでしょう。そういう意味では、夫の死という不幸を乗り越えていこうとする女性の物語と言えますね。

2008.10.08

20世紀少年


見ましたー、映画でー。
いちおう原作を先に読んでるので、かなり安心して見てました。原作はホントおもしろくて引きこまれるけど、映画になってどうだー? ってとこでしょうか。しかしなんとも豪華な豪華な出演者陣。その顔を見に行くだけでも、まあいいかもですね。
映画公式サイト、こちらです。

20世紀末。主人公遠藤ケンヂ(映画は唐沢寿明)は、ロックミュージシャンの夢をあきらめた、今はしがないコンビニ店長。
子どものころ、彼は仲の良い友人たちと原っぱに「秘密基地」を作り、毎日そこで遊んでいた。大人になったケンヂのまわりでは、不可解な失踪や殺人が相次ぐが、そこにはあるカルト教団の存在が見え隠れする。その教祖”ともだち”の、指と目をあしらったデザインのシンボルは、なんとケンヂたちが「秘密基地」で考えたものとまったくいっしょ。さらに、おなじシンボルを持つ政党「友民党」が圧倒的支持で日本の政権を握る。

そして、爆破テロや細菌テロを思わせる事件が世界を席巻しはじめた。それは、かつてケンヂたちが秘密基地で考えた、世界征服のシナリオをそっくりなぞるものだった・・

・・というストーリー。”ともだち”は誰なのか、、あのときいっしょに遊んだ仲間なのか、、という謎解きがスリリングですね。
では、以下は原作をふくめて長文ネタバレ記事になります。未見・未読でこれからご覧になろうという方は、どうかご注意を・・。”ともだち”の正体にも言及しますので・・。

(さらに…)

2008.08.19

キング本出てます

今月はじめ、文春文庫から『シャイニング』と、『ミザリー』の新装本が出ました。
『ミザリー』は、ある作家が狂信的なファンの女性に監禁され、言うとおりの小説を書くよう迫られる話です。映画(未見ですが)ではキャシー・ベイツが怪演しているんですね。キングも、じつはキャシーを念頭に置いて執筆したというエピソードも聞いたことがあります。
『シャイニング』は幽霊屋敷もの。個人的にいちばん好きなキングの作品です。
幽霊に翻弄される主人公がじわじわ狂っていくさまが見事に描かれていて、キングの表現ここにあり、、っていう小説ですね。
これも映画になってますね。スタンリー・キューブリックと、ジャック・ニコルソンの最恐(?)コンビでした。
もちろん旧版も持っていますが、まあファンとしてはやっぱり買ってしまいます。
『シャイニング』の帯、こうやって並べると「史上最強の圧倒的恐怖」「幽霊屋敷がやってくる」となって、こっちの読み方の方が怖そうに思えますわ(笑)

そして、あわせて新刊も出ました。『リーシーの物語』です。
有名作家である夫を、2年前に亡くしたリーシー。彼女は遺品を整理するうち、夫が残していたあるメッセージに気づく・・・といった展開のようですね。文庫ではなくてハードカバー。気合入っているのでしょうか。
前作の『セル』はけっこうおもしろかったので、今回もなんか期待しちゃいますわー。