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2012.05.20

マンガで考えさせられる・・

マジメな本の傍ら、このところちょっとマンガ読んでます。

『家栽の人』は、若いころからかなり気になっていた作品で、このたびやっと文庫で揃いました。片岡鶴太郎さん主演でTV化もされたそうですね。家庭裁判所の裁判官(判事)が主人公の人間ドラマです。
その主人公は非常に優秀なのですが、けっこう型破り。といっても、みずから悪い世界に踏み行って、、というわけではありません。とにかくマイペースで自分の世界を守りつつ、しかも裁判に関わる人たち(原告も被告も関係なく)をうまく巻き込んで、それぞれをより良い方向に向けるにはどうすればいいか心を砕いている、、という人のようです。
植物に造詣が深く、人に語るときも、植物の成長の仕方を例にとったりしています。そこから題名に、家「裁」ではなく家「栽」の漢字が採られたのでしょう。

主人公が穏やかな分、周囲はかなり濃いキャラが配置されていますね。とくに、全10巻のうち、最後の2巻全部を費やした話しが圧巻です。フリョーな中学生が教師から受けた体罰に対する損害賠償裁判をめぐって、教育とはなんなのだろうか、、と問いかけているようなエピソードです。もちろん、単なるハッピーエンドではありません。
教育を題材にしたのには、『鈴木先生』というこれまたえぐいマンガもありますね。こちらは中学校教師が主人公。そして、どちらも傑作ですね。

 
そして『お慕い申し上げます』
これはあるところで書評を見て即買い(笑)
29歳の、イケメンなお坊さんが主人公です。彼はカノジョ持ちですが、有名な元女子マラソン選手とお見合いをします。
ところが「自分は坊さんとして結婚しない」と宣言し、その話しをいちど断るのです。それでも彼女は主人公に好意を抱いているようではあり、お互い非常に意識し合う仲となります。
彼女は、自身が持つ深いねたみの感情に悩まされており、主人公を通じて、仏教に救いを求めたいと思っているのですね。わかりやすく解説されているとはいえ、けっこう仏教の専門用語が飛び交うマンガ。主人公の、自分の欲望に悶々とする姿の見せ方も、それだけで終わらせようとせず、この先どう展開していくのかとても楽しみな作品です。『家栽の人』ほどではないにせよ、考えさせられます。
以前ネタにした『寺ガール』とは、お寺が舞台ということだけが共通で、あとはまあ、真逆と言っていいでしょうね。どちらも魅力あります。

ちなみに次は、沢尻エリカ主演で話題になっている、『ヘルタースケルター』が順番を待ってくれています(笑)
作者の岡崎京子は、事故に遭ってもうマンガ描けないのですよね。岡崎の作品はまったく読んだことがないんですが、ずっと気になる人ではありました。映画化の話題が出て、ついつい勢いで買ってしまいました。。

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