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2008.10.14

リーシーの物語

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いやー読みました。現在のところ、和訳されたキングの最新本。いやー、時間かかった。

全米に名をとどろかす有名作家が病気で亡くなって2年。残された妻リーシーには、まだ死別の癒えない心の傷にくわえ、精神疾患(?)に病む長姉と、夫の未公開文章を執拗に付け狙う危険人物、、という問題があった。
遺品を整理するうち、自分のまわりに夫が残したメッセージが隠されていることに気づいた妻は、夫の戦慄すべき過去の秘密を知り、かつ、自分への愛情をふたたび知るようになった。。

という感じでしょうか。
上巻がね、なかなか進まなくて、正直そんなにおもしろいと思わなかったけど、下巻は一気に読ませますね。たぶん、ストーリーに対して、ちょっと文章長すぎるかも。。
舞台は2つあって、日常の世界と、『タリスマン』の「テリトリー」を思わせる異世界。そこは善も悪も、幸も不幸も、日常のレベルを超えて極端なことが起こるようなところです。いかにもキングの舞台設定ですね。
ここでの異世界、、というのは何かの象徴だと思うのですが、人生で起こりうる不条理な不幸や、逆にどんな傷も癒す生命の力、、みたいなものかな。亡き夫は子どものころからそこへ行き来し、つらい日常からの逃げ場にしていたようです。リーシーは、初めは夫の力を借りて、後には自力で訪れ、夫との信頼関係をさらに固いものにしていきます。
その異世界の力を使って、リーシーは現実に起きているトラブルを解決しようとしますが、最後には日常の世界に戻ってきます。そこが、読んでいてほっとさせます。
リーシーにとって、その異世界での経験は、夫との思い出がこれから生きていく勇気へと変わるきっかけだったのでしょう。そういう意味では、夫の死という不幸を乗り越えていこうとする女性の物語と言えますね。

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