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2011.10.30

みんなの寺の作り方

4844135732 みんなの寺の作り方―檀家ゼロからでもお寺ができた!
天野 和公
雷鳥社 2011-10

by G-Tools

仙台で「みんなの寺」というお寺をなさっている、天野さんご夫婦の、奥さまである天野和公さんが出版された2冊目の本です。副題通り、檀家ゼロから始まって、苦労されつつ周囲の信頼を得ていかれるお姿を垣間見ることができます。
そういえば3年前、ご出版1冊目のときも記事にしていました( → こちら)。その中で私は、
「宗派も違い、またお寺の成り立ちも違うため、外見ではそんなに共通点がないのかも知れないのですが、坊さんであることへの真摯な態度とか、檀家さんや地域で信頼されるお寺の姿とか、夫婦の関係であるとか、、私が見習わなくてはならないことが山ほど隠れているような気がしています」
と書いておりますが、今に至ってもおなじ思いです。
 
本の冒頭、いきなり和公さんは「わざわざ苦労して新しくお寺を作らなくても、こんな方法で、在家から坊さんとして生きていけますよ」という紹介から入っておられます。
これがまた、このご夫婦の、とてもバランスの取れた立ち位置を表しているようで感心します。
何はなくとも、まずは「仏教が好きという熱意、人の役に立てて嬉しいという喜び、お釈迦さまの弟子であるという自負」がたいせつなのであって、何か他と違うことで目立ってやろうとか、既存の権威に挑戦するオレってカッコいいというナルな野郎になってはいけない、という姿勢を見せておられると思うのですね。
そういうわけか(?)、みんなの寺さんは、名前もインパクト大で成り立ちもドラマチックですが、日々やっておられることは、いわゆる檀家寺のそれかと思います。その意味では、おなじ檀家寺の住職である私にも、とても勇気を与えてくれるものであります。
このお寺が成功した要因として、和公さんは、ご住職である雅亮さんの下積みを語っておられます。そしておそらく、その下積み経験がうまく伝わっていく縁を得ていかれたということなのでしょう。
なによりも、雅亮さんの「法務(檀務)好き」がよくわかって、なるほど、これだけなら私でもなんとか真似しようと思えるものかな、、と。
将来、みんなの寺さんも、後継者に道を譲るときが来ることでしょう。ふたごの息子さんの、どちらかが継がれるのか、それとも娘さんか、それとも他から来た人が継がれるのか。新しく始めることと、次世代がそれを維持していくことはおなじくらい難しいことだと聞きます。
おなじふたごの親としても興味深く、そのお姿に学んでいきたいと思っております。

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